日本固有の宗教が『神道(しんとう)』である。
『神道』も色々な派閥に別れており、現代の『神道』は「神社神道」を意味している。
日本全国に存在する「神社」は『神道』の礼拝施設とされている。『神道』の成り立ちは古く、日本国天皇家の祖先が『神道』と深い関わりがあるとされている。
学術的な『神道』の説明は以下の通りである。
『神道』とは、日本の民俗的な信仰体系であり多神教の宗教なのである。
日本列島に住む民族の間に自然発生的に生まれ育った伝統的な民俗信仰・自然信仰を基盤とし、権力者による中央や地方の政治体制と関連しながら徐々に成立した。『神道』には明確な教義や教典がなく、『古事記(こじき)』『日本書紀(にほんしょき)』『古語拾遺(こごしゅうい)』『宣命(せんみょう)』などといった「神典」と称される古典を規範とする。森羅万象に神が宿ると考え、「天津神(あまつかみ)」・「国津神(くにつかみ)」や祖霊を祀り、祭祀を重視する。浄明正直(浄く明るく正しく直く)を徳目とする。他宗教と比べて、現世主義的であり、性善説的であり、祀られるもの(神)と祀るもの(信奉者)との間の連体意識が強い、などといった特徴が見られる。
『神道』の「神社」として有名なのが「出雲大社(いずもたいしゃ)」である。出雲の国は、神の国、神話の国として知られている。その“出雲の国”には、今もなお古の神社がいたる所にある。そして、その中心が「大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)」を祀る「出雲大社」である。
大国主大神は、「だいこくさま」として慕われている神である。だいこくさまは、「天の下造らしし大神」とも言い、日本民族の祖先と喜びも悲しみも共にして、国土を開拓し、国づくり・村づくりを行い、農耕・漁業をすすめ、殖産の法などの知識を教え、人々の生活の基礎を固めたとされる。そして、医薬の知識も人々に伝授したとされる。
中国の伝説上の皇帝である「黄帝」と似ている側面を持つ神である。そして、日本列島国土開拓が終わり、日本民族の大親神である「天照大御神(あまてらすおおみかみ)」に国譲りを行い、現在の「出雲大社」に移り住む事になったと言われている。
「神道」の中で「大国主大神」は日本列島の開拓者であり、「天照大御神」は日本民族の根本的存在であるとされている。