シャツ、眼鏡…オシャレ小物はどこまでOK?
◎小言社長のアドバイス
まずワイシャツ。これをビジネスシーンで着て良い物、悪い物とに線引きするのであれば、それは「ビジネスシャツの売り場に売っているか否か」です。デパートや紳士服洋品店などでコーナーを設けられ売られているシャツは、メーカー側がビジネスを意識して作っているものですから、柄シャツやカラーシャツなどもまず問題ありません。
気をつけなくてはいけないのが、それ以外のショップで買う場合。大きな柄や濃い色、とりわけ黒やダークグレーのシャツはビジネスシーンでは絶対に着用しません。まるで歌舞伎町のホストです。若い人にはあれらがかっこよく映るかもしれませんが、あなたがこれから接していく会社の上司やお客様の実力者は、50~60代の方です。私もその世代ですが、この世代へのウケは最悪といっていいでしょう。
そうなのかー。たとえば、会社のパーティーやお客様と行くパーティーでも、そういうシャツはアウトになるんですか?
◎小言社長のアドバイス
パーティーの席といっても、それが会社を通して行われていたり、会社の人間として出席する場合はビジネスシーンと同じであると考えるべきです。個人のおしゃれや自己表現は、完全なプライベートですればいいこと。
現代は「個性を大事に」とか「好きなように生きる」というのが一種美徳とされている面もありますが、それがそのままビジネスの世界でも美徳かというと、必ずしもそうではありません。様々な世代、考え方の人達と会社の損得をかけて付き合っていくのが仕事です。
あなたが「好きなように」ふるまい、例えばそのことが原因で大切なお客様の機嫌をそこねたら、あなたのせいで会社にとって1つ利益が減るのです。仕事が絡む以上、どんな時もビジネスの姿勢を忘れないでください。
お、奥が深い…じゃあ、サングラスなんて論外ですよね…
◎小言社長のアドバイス
もちろんです。たとえ薄くてもレンズに色がついていると、それだけその人の表情が窺いづらくなります。逆の立場になって想像してみてください。売り込みに行った先のお客様がサングラスをかけていたら…。
「目は口ほどにものを言う」という諺もありますが、目からお互いの感情を読み取るのは大事なことです。それをさえぎるものを身につけるべきではありません。
むむむ…。じゃあ、男はどこでおしゃれすればいいんですか!!
◎小言社長のアドバイス
私が思う男のおしゃれポイントは、ズバリ靴とベルト、そして着こなし全体のバランスです。靴は革製の紐靴を、そしてベルトは靴の色に合わせるのが一般的にもおしゃれだと言われています。靴は周りの人間も案外よく見ていますし、いくらでもこだわれるおしゃれのポイントではないでしょうか。
ただ、毎回着脱の際に結んだりほどいたりするのが面倒だからといって、紐靴の紐を結びっぱなしにしてはいけません。靴はいつでも自分の足にぴったりフィットさせた状態でいること。
おしゃれとは窮屈なものなんです。そういった手抜きをしているようでは、おしゃれは語れませんよ。
あはは、オレ結びっぱなしだ…。着こなし全体のバランスというのは?
◎小言社長のアドバイス
たとえば、いかにも高いきれいなスーツなのに足元がぼろぼろの革靴であったり、安そうなくたくたのスーツなのに、足元だけやたら高そうな革靴であったりと、バランスが取れていないと全体がちぐはぐな印象になってしまいます。
ネクタイの項でも触れましたが、スーツの着こなしで大事なのはスーツとシャツとネクタイのバランス。ベルトや靴といった小物も、当然このバランスを崩さないように取り入れなくてはなりません。
なるほど、大事なのは全体のバランス…と。そして、おしゃれを気にする以前にビジネスマンとしての心構えをしっかり持たなくちゃいけないってことが何より大事なんだな!